「ソフトバンク電波改善宣言」が出されて2010年3月28日に出されてはや4か月・・。iPhone4も発売されてもう絶好調とも言えるSoftBank、確かに圏外も少しずつ減ってきたし頑張ってる気もする(前が悪すぎただけか)。でも、わたくし的にはiPhoneで最近急激に深刻化してきた問題で困っています。それは・・
通信速度が遅い!
(山手線の新橋周辺とかね)
・・もう、致命的な遅さ。
もちろん、いつも遅いわけではないのですが、朝夕のラッシュ時の電車とかは最悪です。移動していてもNGですが駅に停車している時も結構悪い。
ブラウジングは超もっさり。動画は夢のまた夢。メールももっさり。ツイッターアプリはタイムアウト・・・と、正直まともに使えない。ちなみに一番ひどいのは新橋周辺を通るとき(汐留SoftBankの本社近くね)。
おそらく、まだ品質の超劣化が発生しているのは都心の一部エリアだけかも知れませんが、データを多く利用する端末をリリースし続けている現状を鑑みると今後全国的に広がって行くに違い有りません。
値段が安い・・けど使えないでは意味が無い最近孫さんのツイッターを見るとiPhoneのSIMロックについて、端末の値段や通信費が海外より「安い」とPRしています。でも、本来端末は利用できる事が重要で、ネットワークに依存しているiPhoneの機能を十分発揮できない回線状況の品質(通信速度)の悪化はゆゆしき事態です。
最近ドコモでもiPhoneが使える方法として日本通信が輸入SIMフリー機による手段を提供し始めますが、これは意外に脅威になるかもしれません。
とにかく固定線へ早くデータを移したいSB「光の道」論も一見「SoftBankが国民の未来の為に頑張っている感じ」を出していますが、ホームアンテナを利用した地上局増加とそれに伴うデータ通信のネット経由手段の確保が真の目的でしょう。(Wifiサービスの充実も固定線にブランチした無線LANによるデータ通信の移管の一環)
iPhoneは仕入れ値が安い上に、分割でキチンと売れる端末。しかも単価の高いデータプランが確実に販売できるため、他社端末よりも旨みが大きい商売です。
その反面端末の進化も早くブロードバンド利用を前提とした機能が携帯会社の都合とは関係無く多数リリースされるため、iPhone展開で利益を早急に電波の品質向上(圏外よりも)に投資し続けないと、SB回線はiPhoneの良さを伝えるだけのサンプル市場と化してしまう可能性があります。
SIMロック解除で始まるSBにとっての最悪のシナリオSIMロック解除が始まれば現行の品質ではSBから他の回線に流出が始まってしまうでしょう。SBにとって最悪のシナリオは、iPhoneが売れすぎで急激に品質(通信速度)が悪化し、不満が爆発する頃にSIMロック解除が発動されてしまう状況。
現在始めた設備投資がムダに成るばかりか、一旦データ通信費で上昇した契約単価が再び価格競争に陥ってしまいます。そう言う意味では現在孫さんがやっている活動はとても企業の存続の為には理にかなっていると思われます。
「光の道」はまさに次世代の大型公共投資携帯電波によるデータ通信は一般道、固定線は高速道路。Wifiや自宅用基地局は高速道路に通じるインターチェンジ。
SoftBankはまず地上局を増やして直近生活に便利な一般道を整備する事を宣言していますが、このまま行けば高度成長期における日本の道路事情の様に一般道が大渋滞に成ってしまうことは明らか。そこで「光の道」で高速道路の車線を増やし、Wifiや自宅用基地局を通じて極力一般道の利用者を高速道路へ迂回させる手段を整備しようとしているわけですね。
スマートフォンの普及で開いたパンドラの箱SoftBankに限らずドコモもauもデータ通信を大量に利用するスマートフォンの投入を急いでいるため、何れ同じ問題に直面するに違いません。これまで端末をガラパゴス化する事でサービスの提供と回線の増強をセットに“優雅に制御”してきた日本の市場は、iPhoneの登場でパンドラの箱が開いて必至に汗水垂らして工事を行うインフラ屋へと変貌しつつ有るのかも知れません。
ただ、バックボーンなど様々な要因で圧倒的に通信速度の遅いSoftBank(他社の3分の1しか速度が出ていない)が一番焦りが大きく、先鋭的な動きをせざる終えない状況に追い込まれているのは確かのようです。
いずれにしても、利用者にとっては使いやすい環境が適切な価格競争の中で整備されればイイワケでSoftBankの動きも総務省の動きも注目し続ける必要が有りそうです。
===========================
【参考】日本のケータイの平均ダウンロード速度
インプレスR&D「携帯白書2010」
▼日本の携帯平均ダウンロード速度
■ au 439.0kbps
■ DoCoMo 423.4kbps
■ Softbank 148.3kbps
*高速規格の場合・・
▼CDMA2000 1x EV-DO Rev.A
■ au 545.3kbps
▼HSDPA
■ DoCoMo 519.0kbps
■ Softbank 165.1kbps
最近のコメント